究極のフィールドカメラへ…PENTAX K-3
「PENTAX K-3」公式サイトのTOPに書いてある言葉です。
PENTAXのデジタル一眼レフは、過酷な環境へ持ち運ぶ事を想定して長年設計されてきました。
質実剛健なその作りは、”道具”として世界中で愛されています。
PENTAX K-3 基本情報
発売年 | 2013年 |
シャッター | 1秒〜1/8000 |
フォーカス | 27点測距(中央25点はクロスタイプ) |
センサー画素数 | 約2471万画素(総画素) |
ファインダー視野率 | 0.95 倍 |
液晶モニター | 3.2インチ 103.7万ドット |
手ぶれ補正 | SR 3.5段分 センサーシフト式 |
重量 | 約715g (本体のみ) |
販売年 2013年について
アベノミクスが始動した年です。
国内では、スマホアプリ「パズドラ」が大流行を見せました。
世界的なニュースとしては、
・シリアの内戦で化学兵器が使用される。
・イラン核協議で合意
などがありました。
当時の価格について
2013年の販売価格は、15万円程度からでした。
PENTAX K-3 レビュー
外観など
レンズは、「17-50mm F2.8 EX DC HSM」を付けています。
F2.8固定、APSC画角での標準ズームレンズです。
頑丈そうな見た目ですね。(かなり頑丈です)
裏面は標準的なPENTAXの操作系です。
慣れれば使いやすいですが、当時のフラッグシップ機なのにAF移動用のコントローラーが無く、十字キー兼用となっています。
レンズ無しVer。
こうやって見ると、このAPCSのカメラである事がよくわかります。
シグマ 17-50mm F2.8 EX DC HSM ペンタックス用 17-50mm F2.8 EX DC HSM PA
PENTAX K-3 の良いところ
本体が頑丈
防水性能が高く、海外だと防水のレンズラインとPENTAX K-7を丸ごと水洗いする動画等が昔話題になっていました。
補足:
PENTAXには、WRという防水仕様のレンズがあり、
防水仕様のカメラと組み合わせることで、かなり水に強い構成となり、
フィールドでの撮影の信頼性が向上する。
Pentax 21977 DA 18-135mm f/3.5-5.6 ED AL (IF) DC WR レンズ ペンタックス デジタル SLR カメラ用 ブラック
それくらい、頑丈で壊れにくいカメラだという事です。
PENTAX K-3は、その遺伝子を受け継いでおり、フィールドカメラとして過酷な環境で使う事に適しています。
PENTAX K-3の商品説明を見ても、頑丈さに対する自信が伺えますね。
本体の上下および前後の外装には軽量かつ堅牢なマグネシウム合金を採用しています。さらに、92点のシーリング部品を使用した防塵・防滴構造とマイナス10℃までの動作を保証する耐寒性能…
https://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2013/20131008_018792.html
こだわったOVF
さすがにフィルム時代の一眼レフには及びませんが、PENTAXは光学ファインダー(OVF)にこだわったメーカーです。
ファインダーは明るく見やすいと思います。
本体上部の液晶が見やすい
ミラーレス時代になって省略される事が多くなりましたが、こちらの液晶は地味に便利です。
特に、PENTAX K-3はOVFの機種です。
もちろん、OVFの下の方にはデジタルで表示はされているものの、首から下げる関係で、裏面の液晶はお腹側なので、カメラ上部のこの液晶の方が圧倒的に見やすいです。
マウントの息の長さ
PENTAXの一眼レフで使われているKマウントは、1975年に開発されました。
互換性を保ったまま電子接点等が追加され、現在でも使われています。
先日記事にした、PENTAX-M 50mm F1.4 等、PENTAX Kマウントのフィルム時代のマニュアルレンズが、そのまま装着できます。
また、古いオートフォーカスレンズもそのまま利用できるため、格安でAF可能なレンズ達が中古で入手可能です。
但し、PENTAX K-3はAPCSフォーマットなので、フィルム時代のレンズは画角に注意が必要です。
(50mm=35mmフォーマットで80mm程度の画角になる)
SDスロットが2つついている
フラッグシップモデルなので、プロが利用する事も想定してSDカードスロットが2つあります。
順繰りに書き込めるほか、ミラーリングや、RAW/JPG分けなど、基本的な機能はあります。
バッテリーの適用範囲の広さ
古いカメラの問題の一つに、バッテリー廃盤問題があります。
このカメラは、人気のPENTAXフルサイズ一眼レフ K-1と共通のバッテリーが使われているので、ずっと互換バッテリーが供給されると思われます。
str D-Li90 D-Li90P 互換バッテリー2個&USB 充電器K-BC90PJ セット ペンタックス K-1 K-7 645D 645Z K-01 K…
なお、PENTAX K-3のバッテリー持ちはかなり良いです。
PENTAX K-3 の良くないところ
PENATAXの売上自体が斜陽
今後、Kマウントが盛り上がりを見せる可能性はかなり少ないと思われます。
企業としては、フィルムカメラプロジェクトを令和に始めるなど、応援したい気持ちはかなり強いのですが、Kマウントそのものが今後開発されなくなる可能性があります。
そうなると、当然Kマウントの一眼レフカメラも販売されなくなり、
レンズ資産が最新のカメラで使えない時代が到来します。
安いレンズであれば良いのですが、PENTAXにはリミテッドレンズという素晴らしい単焦点レンズ郡があります。
これらをAFで使おうとすると、KマウントのPENTAXカメラが必要になるわけです。
AFポイントが中央に寄りすぎている
Canon EOS 5Dよりはマシですが、それでも中央に寄り過ぎです。
左右のラインセンサーの制度も微妙です。
白飛びしやすい
センサーの特性なのか、露出の傾向なのか分かりませんが、白飛びを起こしやすいです。
逆にアンダーは以外と情報が残っています。
PENTAX K-3 作例
使用した機材
PENTAX K-3
SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC HSM
シグマ 17-50mm F2.8 EX DC HSM ペンタックス用 17-50mm F2.8 EX DC HSM PA
17-50mm F2.8の標準域のズームレンズ。
APSCであるため、サイズも丁度良く、描写も素晴らしい往年の名機。
PENTAX K-3 & SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC HSM で撮影
最後に
実は、2016年頃に購入したカメラです。
当時は、5万円ほどした覚えがありますが、様々な所へ撮影へ行きました。
その後、フルサイズミラーレスカメラが台頭し始め、αEマウントのフルサイズ一眼カメラを購入してからはめっきり使わなくなっておりました。
今回改めて使ってみると、OVFのスタンダードな一眼レフカメラも、小気味よく使えてよかったです。
K-3はシャッター音が軽快で気持ち良いです。
皆さんも、ぜひ中古で探してみてはいかがでしょうか。
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