はじめに
EF28-135mm F3.5-5.6 IS USMは、オールドレンズかと言われると、微妙なラインです。
発売年は1998年と既に25年が経過していますが、2014年頃まで販売されていた、超ロングセラーレンズです。
そもそも電子接点があるレンズをオールドレンズと呼べるかは賛否両論かと思いますが、フィルム時代に発売したレンズだという事、先日丁度作例を撮ったばかりだという点も考慮して、お許しいただければと思います。
EF28-135mm F3.5-5.6 IS USM 基本情報
レンズタイプ | 電子接点付きズームレンズ |
焦点距離 | 28~135mm |
マウント | Canon EFマウント |
構成 | 12群16枚 |
最短撮影距離 | 50cm (マクロ) |
重量 | 540g |
フィルター径 | 72mm |
手ぶれ補正 | 光学式手ぶれ補正(IS) 2段分 |
発売年 | 1998年 |
発売年 1998年について
当時の日本のニュースを調べると…
・和歌山市内でカレーにヒ素混入、4人死亡、63人中毒
・完全失業率過去最悪など、戦後最悪の不況続く
など、暗いニュースが続きますね。
ちなみに、未だに不況は続いておりますが、我々は元気に生きています。
当時の価格について
公式サイトで見ると85,800円でしたが、
なぜか販売開始時の価格に対して2021年の税率をかけたものが掲載されておりました。(謎)
当レンズの発売は1998年2月。
消費税5%は1998年4月からなので、発売当初は3%でした。
逆算すると、79,536程。
当時の大卒初任給は195,500円でした。
※なお、参考までに2020年の大卒初任給は209,014でしたので、この20年はほぼ横ばいですね。
EF28-135mm F3.5-5.6 IS USM レビュー
操作感
典型的な普通のズームレンズですが、28-135とズームが長めです。
便利ズームの走りといえるでしょう。
AF/MFスイッチと、ISのON/OFFスイッチがあります。
レンズについているので、操作性は良いです。
2段分の手ぶれ補正しかありませんが、望遠側ではファインダー越しでも効いているのが良くわかります。
経年劣化について
ゴムを多用する近年のレンズなので念の為言及しておきます。
まず、ゴムラバー部分に大きな劣化は感じません。
若干ゴムが硬化しているとは思いますが、使用に影響は無いでしょう。
※ミノルタ系のレンズはゴムが弱いイメージですが、当レンズは大丈夫そうです。
また、レンズ部分に関しても私の個体では特にコーディングの劣化や内部のクモリは感じませんでした。
描写・写りについて
使用した機材
Canon 5D 初代 (Classic)
レビューはこちらから
EF28-135mm F3.5-5.6 IS USM [当レンズ]
解像度について
当時のレンズとしては、十分キレた写りだと思います。
スナップ・撮影
スナップ撮影には向いていると思います。
28-135の長さは、かなり自由度があり、28mm付近でも実用レベルの写りです。
人工物・ビルなど
ボケ・色味
こちらの写真は、Canon 5Dで出てきた色そのままです。
(RAWでカメラ標準設定のままJPG出力)
暗いズームレンズにしては、十分ボケるなという印象です。
光芒もほぼ新円で、汚い線ボケも少ない気がします。
よく収差等が抑えられている結果だと思います。
テーブルフォト
テーブルフォト等、よく料理など撮る方にはかなりおすすめのレンズです。
理由として、28-135mm全域で50cmまで寄れるということ。
フルサイズでも、中望遠くらいにすれば、十分マクロになります。
写りも決して悪くありません。
最後に
古いズームレンズを取り上げましたが、正直オールドレンズというか現代レンズに近いですね。
廃盤なって年数は経過していますが、かなり便利に撮影できてしまいました。
最近は、Canonのフルサイズミラーレス機に付けるのが流行っているようです。
確かにこの焦点距離のズームレンズは便利だよなーと思います。
しかも、純正アダプタで実用レベルのAFが効くらしく…。
Canonのレンズは、PENTAX等と比べると昔からレンズの、特にAFのレベルが段違いに高いです。
静かで、早い。
これだけでも、撮影していてとても気持ち良いです。
IS(手ぶれ補正光学機構)については正直無いよりはマシ程度ですが、もし動画を撮影する方は切るしかありません。
高周波ノイズのような音と、レンズが動くゴトゴト音がしますので、動画撮影にはあまり向いていないでしょう。
かなり実用性が高いレンズ、かつ中古相場で1万円を切るものもありますので、
フルサイズのデジタル一眼レフ(Canon)を持っている方、Canonのフィルムカメラ後期を持っている方は、十分選択肢の一つに入るのかな、と思います。
それでは。
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