はじめに
みなさんは、CCDセンサーを搭載したカメラを使ったことはありますでしょうか。
発色が良いとか、ノイズが凄いとか、ISOが上げられないとか…
様々な噂を聞きますが、実際に触ってみないと…ということで、今回は用意させて頂きました。
(自腹で購入)
PowerShot G9 基本情報
発売年 | 2007年 |
センサーサイズ | 1/1.7型CCD 約1210万画素 |
シャッター 性能/仕様 | 15~1/2500秒、1.3秒以上はノイズリダクション処理あり 通常:約1.5画像/秒、AF連写:約0.7画像/秒、 LV連写 :約0.8画像/秒(ラージ/ファイン) |
ISO感度 | ISO80/100/200/400/800/1600/3200 |
AF仕様 | TTL(顔優先[特定の顔に移動・固定可能]/9点AiAF/中央1点[任意位置設定可能])、シングル/コンティニュアス選択可能、AFロック可能、マニュアルフォーカス可能、AF補助光(入/切可能) |
ファインダー | ・実像式光学ズームファインダー(視度調整付き) ・背面液晶でのライブビュー |
背面液晶 | 広視野角3.0型低温ポリシリコンTFTカラー(約23.0万画素)、 視野率:100%(クリアライブ液晶II) |
重量 | 約320g(本体のみ) |
電池 | NB-2LH (Kiss N等と共通) |
価格 | 61,612円 (過去の通販サイトより) |
こうしてみると、センサーサイズはAPSCと比べても小さいですが、
1200万画素あるしその他のスペックはさすがにハイエンドコンデジの名を冠しているだけはあります。
販売年 2007年について
安部元首相突然の辞任から、福田内閣が発足しました。
新潟県中越沖地震が発生したのもこの年です。
当時の価格について
過去の通販サイトから、6万円程度だった事が分かっています。
これは、高級コンデジとしては普通の価格だと思います。
PowerShot G9 レビュー
PowerShot G9 外観
背面にあるISOダイアルは、この機種では必須。
バッテリーについて
Canon Kiss n等と共通のバッテリーとなっております。
Canonの一眼レフは根強いファンが多いため、互換バッテリーが売られ続けているのです。
上記商品についてくる充電器はUSB給電式だったため、モバイルバッテリーからも給電可能でした。(便利)
PowerShot G9 の良い所
コンパクトでレンズの出っ張りが無い
上記画像の通り、電源OFFで完全にレンズが収納されます。
ポケットにも入りますし、携帯性の観点から言うと、コンパクトカメラは強いです。
撮影が簡単
もちろんマニュアルモードもありますが、基本的に撮影は画角を決めてシャッターを押すのみ。
スナップ撮影などに最適だと思います。
光学ファインダーがある
今コンデジに光学ファインダーが搭載されている機種は殆ど無いと思います。
恐らく、当時(2007年)のライブビューの遅延などを気にして搭載したのだと思いますが、
これはあって本当に良かったと思います。
特に情報が表示される訳でもないのですが、Zoomに連動して画角も変わってくれるので、単純にこれだけで構図を決めてシャッターボタンを押すことができます。
どうせ設定はAVかオートモードなので、背面液晶は撮影時は見なくてOK。
こうして、割り切って使うと非常に楽に扱えるカメラです。
ISO変更ダイアルが上面にある
ISOオートが使い物にならないため、このダイアルは必須。
どちらかというと、ノイズを管理するために使います。
光学ズームの範囲が広い
光学ズームなので、デジタルズームと違って画質劣化なくズームできます。
広角:7.4mm (35mm換:35mm) ※F2.8
ズーム:44.4mm (35mm換:210mm) ※F4.8
NDフィルターが内蔵されている
すべてのカメラでこうあってほしい機能。
物理NDフィルターが内蔵されており、メニュー内の操作で有効にできます。
明るい場所でボケた写真を撮りたいときはシャッター速度を上げなければなりませんが、
この機種は1/1600秒までしか無いため、晴れでISO80 F2.8のままだとオーバー露出になる場合があります。
その場合、手動でNDフィルターを有効にすることで、シャッタースピードを落として適正露出にすることができます。便利です。
PowerShot G9 の良くない所
高感度が全く使えない
ISO200を超えるとダメです。
今回の作例で夜の写真を出しますが、CCDの特性からか、正直ありえないほどノイズが乗ります。
ただし、現代では救世主「AIノイズ補正」がありまして…
どれくらい効果があるかというと…
※ノイズ補正前は、手振れしないように暗めに撮影後、Photoshopで明るさだけ修正した写真です。
正直、AIノイズ補正さえあれば、PowerShot G9で夜間に撮影しても後から補正すれば良いという考え方もあります。
CCDの技術的な課題は、AIの技術によって解決しつつあります。
ただし、手振れは救えないので、ノイズ覚悟でISO800くらいまで上げて撮影したり、EV-に補正してシャッター速度を稼ぐなど、オート撮影できなくはなります。(慣れの問題だと思いますが)
2枚目からのレスポンスが遅い
電源を入れて、1枚目はスムーズに撮影できます。
しかし、2枚目以降から、結構待たされます。
通常:約1.5画像/秒、AF連写:約0.7画像/秒、
【コンパクトデジタルカメラ】デジタルカメラPowerShot G9機種仕様 (canon.jp)
LV連写※1:約0.8画像/秒(ラージ/ファイン)
と、最近のカメラからは想像もできない遅さなので、シャッターが遅延している状況だと、思わぬタイミングで撮影されていて、自分の足元がブレて写ってしまっているケースがありました。
このカメラに自分が合わせるつもりで、ゆっくり撮影する心構えがあれば良いと思います。
ISO Autoが、ISO80~200までの間でしか機能しない
オートの意味。
(いっそマニュアルで良い)
PowerShot G9 作例
2024/03/06 追記
梅の花や昼間の街中スナップを撮影したので、こちらに供養させていただきます。
最後に
このコンパクトさで、CCD特有の濃い写り。
ISOは上げられませんが、ノイズが乗った写真はPhotoshopで料理すれば救えます。
下手なトイカメラを買うくらいなら、PowerShot G9など昔の高級コンデジを買って遊んでみても良いと思います。
コメント